井伊谷宮の隣りには、井伊家に縁の深い龍潭寺（りょうたんじ）があります。

　龍潭寺は天平五年（733）に行基によって開かれたと伝えられる古刹で、井伊氏の祖である井伊共保も、寛治七年（1093）にここに葬られたと言われています。以後、徳川家康の重臣となった二十四代井伊直政が彦根に移るまで、およそ500年のあいだ井伊氏に帰依されてきました。

　現在の寺号は、永禄三年に桶狭間の合戦で討死した二十二代井伊直盛の法名、「龍潭寺殿天運道鑑大居士」から取られています。

	境内の案内図。
	龍潭寺庭園。 　小堀遠州作と伝えられています。左奥に見える建物は、寛保二年（1742）建立の井伊家の廟堂。
	井伊家歴代の墓。 　初代共保から二十四代直政までここに葬られています。